日本各地で活躍するアスリートフードマイスターの皆さんですが、シーンはもちろん、アスリートとの関わり方も実にさまざま。
これから資格をどう生かしたらよいか悩んでいる人も、実際に選手をサポートしているという人も、ほかの人の活躍を垣間見ることで、一歩を踏み出す勇気をもらったり、悩みを解消するヒントを得られたり、プラスになることがたくさんあるのではないでしょうか。
アスリードフードマイスター3級を取得して、さらに2級取得を目指したきっかけは?
ほかの人はどのように資格を活用しているのか、どんな活躍をしているのか知りたいと思いませんか。
第1回目の今回は、村田英理子さん(アスリートフードマイスター1級)をご紹介します。
プロラグビー選手の夫と結婚した際、私は会社員として忙しく働いていました。夫と一緒に暮らし始めて、自分が想像していた以上に夫がトレーニングに多くの時間と気力体力を捧げている姿を目の当たりにするようになり、「その努力を無駄にしたくない」「自分も限られた時間と体力の中でも質の高い食事を作れるようになりたい」と思い、アスリートフードマイスターの資格に挑戦することにしました。
Q アスリートフードマイスターとして活動していることは?
・プロラグビー選手である夫のサポート
・ジュニアアスリートや保護者向けの栄養セミナー(のべ2000人達成)
・イベント出演や講演活動
・地域とスポーツを食で繋ぐ活動
・本の出版『GOOD HABIT(山川出版社)』
・WEBコラム執筆(サッカー情報WEBサイトREIBOLAほか)
・雑誌出演 Tarzan ほか
村田英理子さんの3つのルール|アスリートの妻に聞いた「日々のサポート食」
https://tarzanweb.jp/post-243647
・テレビ、ラジオ出演など
Q アスリートフードマイスターとしてのお仕事(有料)があれば教えてください
当初は報酬をいただく仕事はなかなかありませんでした。まずは実績作りが必要だと思い、自主開催で座談会を開いたり、知人の紹介で高校の部活動でセミナーをさせていただいたりする期間がしばらく続きました。
成果をすぐに求めるのではなく「コツコツ続けること」に重点を置いていたので、日々の食事サポートの内容や個人活動の実績をSNSで発信しつづけました。その結果、少しずつ報酬をいただけるお仕事の声をかけていただけるようになり、現在ではセミナーや講演活動、コラム執筆など、ほとんど全てのお仕事で報酬をいただいています。
Q 2級を取得したきっかけ
頑張る夫の姿に影響を受けて私も頑張ろう!と資格挑戦を決めたので、より質の高い食事づくりをするためにも、当初から2級まで取得つもりでした。3級の合格を知った直後に2級の講座を申し込んだのを覚えています。
ちなみに、1級に挑戦したのは2級取得からしばらく経ってから。セミナーを通して「伝えること」の楽しさを感じていたので、ここまで来たら1級まで極めてみたいと思ったからです。
Q 2級を取得して得たこと/役に立ったこと
それぞれの分野の知識を、より掘り下げて知ることができたことです。特に、消化吸収の効率を良くする食べ合わせや、タイミングに合わせた食事についての知識の深堀りができたことが、日頃の食事サポートに役立っています。
また、アスリートフードマイスターの勉強を通じて、一生ものの栄養の知識を身につけられたので、その後生まれた2人の子供たちの食事づくりにも役立っています。
Q アスリートフードマイスターの活動の中で嬉しかったこと
講演活動の回数がだんだん増えてきましたが、私も本当に毎回新鮮な気持ちで、参加者の方が喜んで帰られていく様子を見たり、小さな一歩を踏み出したことを後日メッセージなどで教えてもらえると、とても嬉しい気持ちになります。 もちろん、夫が長く現役を続けられていることの助けにもなれているのであれば幸せです。
村田英理子さん(左)とプロラグビー選手(花園近鉄ライナーズ)の村田毅さん(右)
Q アスリートフードマイスターとして心がけていること(気を付けていること)
資格は取得することがゴールではなく、取得したところからスタートです。栄養の知識はある程度すでに理論が確立されていて情報も溢れているので、「自分が伝えること」にどこまで意味を持たせられるかを意識しながら、知識の更新や表現の工夫に努めています。
夫のサポートの中では、ラグビーという競技特性上、ケガはつきものなので、一喜一憂(特に一憂)しすぎず、いつも落ち着いて向き合うことを心がけています。良い時は大喜びし、しんどい時には冷静に。
Q これから取り組みたいこと/目標とすることを教えてください
夫の現役生活のサポートをしっかり全うすることと、講演活動の幅を広げることです。 また、アスリートフードマイスターとしての活動がきっかけとなり、家庭科教師の免許を取るという新しい挑戦も始めたところです。
Q あなたのGOOD FOR ATHLETEは?
coopの「ぽりぽり小魚」。アスリートにも、私自身にも、子供にも嬉しい栄養素(カルシウム、マグネシウム、鉄分など)がたくさん含まれているので、いつもストックしています。
〈村田英理子さんプロフィール〉
プロラグビー選手の夫 村田毅(むらたつよし)さん(花園近鉄ライナーズ)の食事サポートをしながら、より多くの人に「GOOD HABIT良い食習慣」を続けてほしいと願い、SNSで日々の工夫を発信。
海外営業職とアスリートサポートを両立するなかで確立した、よりシンプルに効率良く、質の高い食事を作るメソッドや、実生活に寄り添ったレシピは、運動習慣のある人だけでなく料理初心者にも好評。
「良い習慣は、良い空間から」という想いで、良い食習慣を生み出すためのキッチンや食卓まわりなどの空間も含めたトータルプロデュースも手がける。
これまで企業や教育機関での講演活動は、延べ2,000人達成。講演や執筆、SNS発信を通して「その人なりのGOOD HABIT」を見つけるきっかけ作りに努める。著書に「GOOD HABIT(山川出版社)」。
Instagram:athlete.food_eriko.murata
X (Twitter):erikome1104