資格を取ったけれど、ほかの人はどのように資格を活用しているのか、どんな活躍をしているのか知りたいと思いませんか。
日本各地で活躍するアスリートフードマイスターの皆さんですが、シーンはもちろん、アスリートとの関わり方も実にさまざま。これから資格をどう生かしたらよいか悩んでいる人も、実際に選手をサポートしているという人も、ほかの人の活躍を垣間見ることで、一歩を踏み出す勇気をもらったり、悩みを解消するヒントを得られたり、プラスになることがたくさんあるのではないでしょうか。
今回は、私立藤村女子中学・高等学校で家庭科の授業・クッキング部の顧問などを務めている櫻庭洋子さん（アスリートフードマイスター3級）をご紹介します。
櫻庭洋子さん
プロフィール／アスリートフードマイスター3級
女子栄養大学卒業後、都立高校の非常勤講師を経て、私立藤村女子中学・高等学校に着任。
中高生の家庭科の授業やクッキング部の顧問などを担当しています。
現在の勤務校は、以前に勤めていた都立高校に比べて強豪の運動部が多いことから、少しでも生徒に実益のある教育をしたいと考えるようになり、スポーツ栄養を学ぶ必要性を感じるようになりました。
体操系の部活動とその他の運動部の栄養摂取状況に大きな差があり、心身の健康状態も気がかりなことが多くありました。また、水分を含めて正しい栄養摂取についての知識がないまま競技を続けている生徒も多いように感じられたため、健康な体を作ることがパフォーマンスアップにつながることを伝えていきたいと考え、2016年にアスリートフードマイスター3級を取得。
Q アスリートフードマイスターとして活動していることは？
・希望があった部活ごとの栄養講習（生徒・保護者・顧問の先生同席） を各年２回程度
・希望があった生徒の食事記録を見ながらの個別指導（１か月～３か月）
・校内合宿の際のメニュー作成協力
・保護者向けのお弁当や食事の講習（調理実習を含む）
Q 資格を取得して得たこと・役に立ったことは？
・大学では、一般的な生徒向けの内容しか学んでいなかったため、専門的なスポーツ栄養の知識やアドバイス方法を得ることができました
・高校ではスポーツに特化したコースもあるため、家庭科の授業にも取り入れています
・アスリートフードマイスター事務局で開催してくださったオンライン講習（現時点では、女性アスリートの食事指導・アスリートの睡眠）に参加した際に、興味深く実践的な内容を学ぶことができ、さっそく栄養講習で伝えることができています。どの回も生徒・保護者さまからもご好評いただけており、とても嬉しいです！
Q アスリートフードマイスターの活動の中で困ったことは？
部活動で栄養講習を始めた当初は、顧問の先生の深い理解が得られない場合があり、生徒たちが実践しようとしても練習の場で否定したり真逆のことをされてしまったりということがありました。
数年間の活動を通して、現在は多くの生徒や保護者の皆さま、同僚たちからも充分な理解と協力をいただき、たくさんのお声がけをいただいています。
Q アスリートフードマイスターとして心掛けていることは？
・伝えたことすべてを完璧に行うことはとても難しいので、取り入れられることから徐々にでも良いのでと言うようにし、決して強要はしない。あくまでもやる気がある生徒へ向けた指導をしています
・「いつまでにどのような成果を求めたいのか」明確な目標を立てさせ、その実現のためにこちらも全力でアドバイスしています
・栄養講習や食事指導を実践したことで効果を上げた生徒がたくさん出てきたので、具体的な例を挙げながら説得力を持たせた話を盛り込むようにしています
Q これから取り組みたいこと・目標は？
・指導に関わった部活動が、食の大切さや食事改善によるパフォーマンスアップを実感してくれること。そして１つでも多くの部活が全中大会やインターハイに出場すること
Q 好きな（応援している）アスリートと、その理由は？
器械体操の杉原愛子さん
本校卒業生で授業も担当していた。2016年に引き続き、オリンピック内定したので、怪我無く競技を楽しみ、大きな舞台で活躍してほしいです。
Q あなたのGOOD FOR ATHLETE（アスリートにとっておすすめの品）は？
『スポーツをする人のためのリカバリーごはん』／女子栄養大学出版部
スポーツ栄養に関する書籍はたくさん読んできましたが、その中で１番分かりやすく面白い！
また実践しやすいと感じているため、多くの人に勧めています。ぜひ読んでみてほしいです。
★櫻庭洋子さんのことをもっと知りたい人は下記をチェック！
藤村女子中学・高等学校ＨＰ