今回は、学生TOPアスリート座談会の発起人・立教大学ショートトラック スピードスケート競技 松山雛子選手をご紹介します。
頭脳プレーが得意で、短距離・長距離ともに素晴らしい実績を持つマルチプレイヤー。スレンダーな身体、愛らしい笑顔の持ち主でありながらその外見からは、想像できないパワーを発揮し日本代表として世界大会に挑戦しています。身体データをもとに自己管理徹底している松山選手の体づくりは、どのように行われているのか??「食の重要性について自分の体験を添えて多くのスポーツ選手に伝えたい!」と熱く語る松山選手のカラダづくりへの意識の高さは、日本代表選手であることを裏付けます。
【プロフィール】
松山 雛子さん/MATSUYAMA HINAKO
競技 /ショートトラックスピードスケート
所属/立教大学 社会学部現代文化学科4年
出身/ 東京都
生年月日 ・血液型/ 1998年07月26日 ・ O型
余暇の使い方/ミュージカル鑑賞 等
目標/ 日本代表として世界の舞台で戦う
AFM1級(取得チャレンジ中)
競技記録/ JOC オリンピック強化指定選手
2019年ユニバーシアード冬季大会
銀メダリスト
◇ショートトラック競技との出会いは?◇
小学校6年の時、ショートトラックのクラブチームの練習を偶然目にしました。速いスピードで滑走する選手たちの姿に、「かっこいいな」「私もやってみたい!」と憧れを抱き始めました。
◇ショートトラックスピードスケートの魅力は? 厳しさ、難しさは?◇
魅力は時速50kmの氷上世界で着順を競う、抜きつ抜かれつのスリリングなレース展開です。0.001秒の着順差で勝敗が変わり、接触や転倒も多いことから、最後まで誰が勝つかは分かりません。
常に冷静にレース全体を俯瞰し、目や耳、身体全てを研ぎ澄ませて、一瞬のタイミングを見計らいアクションすることが難しさであり、楽しさでもあります。
◇ショートトラックの選手として、どのようなカラダづくりを目指している?◇
500m・1000m・1500m・3000mの全ての種目に出場するため、短距離・長距離の双方の力が必要です。そのためパワーと持久力を兼ね備えた身体を目指しています。
これらの力をただ高めるのではなく、氷上で使えるよう、身体の動かし方なども意識してトレーニングに励んでいます。
◇「食事」の重要性に気づいて勉強を始めた理由◇
中学生の頃からtoto新人発掘やノービス強化合宿を通して、管理栄養士の方から栄養を学ぶ機会があり、食事の重要性は意識していました。本格的にスポーツ栄養学の勉強を始めたのは大学に入学してからです。大学1年次、ジュニア強化選手としてカナダへ合宿に行った際、徹底的にスポーツ栄養を学び、実践する場があったことがきっかけです。帯同コーチが管理栄養士考案メニューを毎食調理してくださる環境で練習でき、パフォーマンスの向上を体感しました。またこの遠征は私にとって日本代表として世界大会でメダルを取ることが夢から目標に代わる瞬間でもありました。そのためさらなる競技力向上のためにも、食について教わるだけでなく、自ら学び実践しなければならないという意識に変わりました。日本に帰国後すぐ、本や論文、スポーツ栄養学を専門とする教授のもとへ学びに行くなど、主体的に勉強を始めました。
◇アスリートにとって食事とは?◇
最高のパフォーマンスを発揮するために必要なトレーニングの一つです。しかし食事を徹底しただけでは競技力は向上しません。正しい栄養摂取により、練習や試合で全力を尽くせる身体が整う結果、パフォーマンスを高めることができます。
「強くなるには何を食べたら良い?」と聞かれることが多いですが、残念ながらこれ1つで完璧と言える食材はありません。栄養密度の高い食材はありますが、身体の状態やタイミングによって、1つ1つの食材にメリットとデメリットが存在します。
だからこそ食事を楽しむことを忘れずに、バランスを心がけ、様々な栄養素を組み合わせて摂取することが大切だと考えます。
◇選手生活の中で学んだ知識を活かして行っていることは?◇
自身の身体としっかり向き合うことです。
そのために毎日体温・体重等の測定、定期的に血液検査を受けており、それぞれ記録しています。この記録を参考に日々変化し続ける身体に合わせて、栄養摂取やトレーニングをコントロールしています。記録は身体情報を数値化して知ることができ、コンディション管理に必要なツールだと考えています。また調子が良い時や悪い時の要因を探る1つの材料です。
◇「学生TOPアスリート座談会」を立ち上げたいと思ったきっかけは?◇
スポーツ栄養を普及していきたいと考える同志に出会い、自己成長・スポーツ界の更なる発展に尽力したい思いで立ち上げました。
大学で様々な体育会の学生と対話する中で、食に課題があると感じたことがきっかけです。スポーツ栄養の重要性に気付きながらも、実践方法が分からない・自分では正しいと思っていた食実践がパフォーマンス低下、さらには怪我や病気を引き起こすなど、多くの学生アスリートに食による問題が生じていることを知りました。
この問題を改善するためにも自身のこれまでの選手経験や食事の実践結果を活かして「何かできることはないか?」と考えました。そこで様々な競技の学生アスリートの食情報を知り、交流できる場を設けてほしいと考案しました。今後もこの会を通して、多くの学生アスリートがスポーツ栄養を身近に感じ、より効率的なパフォーマンス発揮が出来るよう私自身も尽力していきたいです。
※学生TOPアスリート座談会 動画URL: https://www.athletefood.info/?p=774
◇今後「学生TOPアスリート座談会」メンバーとともに発信していきたいこと◇
まずスポーツ栄養を身近に感じてもらい。そして、実践に繋がるよう学生アスリート目線ならではの発信をしていきたいです。現在は、たくさんの食情報が溢れているからこそ、情報の取捨選択が難しいと思います。またトレーニング以上に食事の必要性を実感できない。効果の測定方法の難しさなどから、正しい栄養学を学んだ後、食事の実践に至りにくいのだと考えます。学生アスリートとしての経験談、体験を交えた情報を発信することで、教科書的知識では得られないリアルな学びに繋げていくことを目指したいと思います。
◇この学生ネットワークを通じて、今後やってみたいこと◇
・学生アスリート同士が交流できるイベントを学生自ら計画したいです。
(アスリートフードの試食会やお店巡り・座談会・合同トレーニングキャンプなど)
・学生アスリート考案のアスリートフード商品企画などチャレンジしたいです。
◇自らアスリートフードマイスター1級取得をチャレンジ。今後の目標は◇
ショートトラックの選手として、応援・サポートしてくださる方々に、競技に励む姿勢や大会結果で恩返しできるよう精進しています。またアスリートフードマイスターとして、現役選手ならではの目線や経験を活かし、スポーツ栄養の普及に努めたいと思っています。将来は「食」「健康」「アスリート」をテーマに、商品企画・開発、イベント運営などにチャレンジし、多くのアスリートのパフォーマンス向上を支えられるよう尽力したいと考えています。
上【AFM1級を目指す先生やクラスメイトと一緒に】
【松山選手のお弁当】一例
現役日本代表選手でアスリートフードマイスター!デュアルキャリアで活躍するTOPアスリートを目指し、頑張ってくださいね。冬のシーズンが待ち遠しいですね。
シュートトラックスピードスケートのスリリングなレース応援に行こう!
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https://www.athletefood.info/?p=2395